字を書く機会はなくならない
昨今、デジタルの時代になり、大人の生活では、自分で字を書くということが少なくなりました。けれど、履歴書、芳名帳やご祝儀袋、お子さんの持ち物に名前を書く…ご自身で字を書く機会は、意外に多くありませんか。また、職業によっては、字を書くことが多かったり、字がきれいであることが重要であったりするでしょう。
そのような時、自信を持って人前で字を書き、美しい字を見せることが出来たらいいですよね。字が綺麗ということで、ぐっと印象が良くなります。また、手書きの手紙や葉書には、活字にはない温かみを感じませんか。
字には、書く人の個性や、その時の気持ちが表れます。いつもと変わらない字から元気な姿を想像したり、丁寧に書かれた字から、こちらを大切に思ってくれる気持ちを感じたりするものです。デジタルの時代だからこそ、このようなアナログな手書き文字の美しさが、以前にも増して、価値を高めていると思います。
美しい字は生涯の宝
美しい字は、一朝一夕で習得できるものではありません。運動と同じで、繰り返しの練習によって、手や腕が覚え、身についていくものです。だからこそ、吸収力の高い子どもの頃に身につけることをおすすめします。
ある方が、こうお話してくれました。「娘がね、『お母さんに一番感謝しているのは、習字に通わせてくれたこと』って言うのよ~。(笑)」このように、幼いころに身につけた美しい字は、まさに生涯の宝ですね。お子さんが、自分の字に自信を持つことが出来る。そんな時間を持たせてあげませんか。
認めて、褒めて、伸ばしたい
これは、私がいつも大切にしている思いです。もちろん、ダメなことはダメと指導しますが、褒められて嬉しそうにし、自信をつけて生き生きと学ぶ子どもの姿が好きです。 また、教室に来てくれる子たちとの縁に感謝し、大切にしたいと思っています。週1回の短い時間ですが、長い目で子どもたちの成長を、温かく見守ります。私の教室が、子どもたちにとって、居心地の良い一つの居場所になることができたら、それは私の喜びでもあります。
挨拶・礼儀・姿勢のできる子に
字を習う場であることはもちろんのこと、お稽古の時間を通して、挨拶や、姿勢、礼儀も大切にしています。場にあった言葉遣いや行動ができる人になってほしいと願って指導しています。子どもは、多くの手で育っていくのがいいと聞きます。微力ではありますが、私も、そのうちの一人のつもりで子どもたちに接しています。
大人の時間
大人の方にとっては、学びの場、気分転換の場になれたらと思っています。集中して書く時間を楽しんでくださっている方からは、「こんなに静かに集中する時間は普段ないね。必要だね。」という声が聞かれます。また、たわいないお喋りも楽しいひと時です。